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2011年10月28日

11回目窯焚き 2011.10/24(月)~25(火)

今回の窯焚きは、写真を撮りに来てくれたペータと友人や、器作り教室で器を作った方とちびっ子たちが見に来てくれて、賑やかな窯焚きとなりました。
火を見た子どもがすごーくテンションが上がってましたね~!
11回目窯焚き 2011.10/24(月)~25(火)

熱くてフラフラしながら窯に薪を投げている時、ゴーゴー唸る薪の火に聞かれたような気がしました。
「お前は、なぜ私の火で器を焼くのだ?」

その答えは、色々あって、でも僕が今回特に感じたのは、その深さだ。

1~2ヶ月間作り溜めてきた器が、たった2日間の窯焚きで、火に焼かれ変質する。間違えば、全てが駄目になってしまう。薪の火はまるで自然の様に、恵みを与えてくれたり、全てを失わせたりする。失う事は悲しい事で、あってはならない事だが、全てを失わせる様な大きなエネルギーを目の当たりにした時に、人は祈る。「どうか無事でありますように」と。

モノが豊かな日常で、僕はつい祈る事を忘れてしまう。でも薪の火は、いつも祈る事を思い出させてくれる。「どうか無事に器が焼けますように」と。そして僕は自分の小ささ、自然の大きさを感じ、火の熱で皮膚が焼けそうでも、ひざまずいてでも薪を投げ、なりふり構わず願う。

薪の火は、恵み、恐れであり、祈り、対話。いつも新しい事を気付かせ、教えてくれるものだ。

だから僕は、薪の火に会いたいのだ。
大切な器を飲み込んで過ぎ去って行く深くて強い火に、2ヶ月に1度くらいは会いたい。

今回の火との戦いは終わった。後は窯出しを待つだけだ。
結果が例え悪くとも、それは火が成した事なのだ。

また、全ての準備を整え、火に会いに行こう。




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Posted by 川尻製陶所 at 23:21│Comments(2)登り窯
この記事へのコメント
おーついに巨匠、火と会話!! (笑)

でも確かに火に焼かれるってすごいことかもね。
アタリマエにある身の回りのモノも火に包まれれば、灰になっちゃうし。
目に見えるモノなんて一瞬のカタチに過ぎないのかもね??

火に包まれながらも、それに耐えてカタチを維持する器。それは火に包まれる前とは確実に何かが変わってるんだろうな〜
いつか窯焚き行きたいわー
Posted by onoyuichiro at 2011年10月29日 02:51
幻聴聞こえるようになっちゃったよー

そうだねえ、確かに。目に見えるもの、どんどん変わっていくものばかりだ。

ぜひ、いつか窯焚き見に来てね。
百聞は一見に如かず。
Posted by 川尻製陶所 at 2011年10月29日 22:36
 
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