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2014年12月22日

窯焚き 2014年12月

窯焚き終わりました。怪我をして10月の窯焚きができなかったので、8月に焚いてから以来の久しぶりの窯焚き。思えば修行が始まってから、これだけ窯焚きの期間が空いたのが初めてだったのでなんだか不思議な感じ。

窯焚き 2014年12月

久々の窯焚きで改めて思ったのは、こうやって毎回火と対峙しているんだな、と。ごくあたり前の事ですが。
パチパチ薪がはぜる音、ゴーッと音を立てて渦を巻きながら次の部屋に吸い込まれていく火。窯の口から溢れ、吹き出す火。すごいエネルギー。このエネルギーで、土を変質させる不思議。ただの焚き火なら、ここまで温度が上がらないですよね。やっぱりこういう窯の構造だから温度が上がって、エネルギーが増していく。昔から伝わる知恵と経験が生み出した洗練された無駄の無い形。土で出来た最高に土臭いアナログな窯が、洗練されたシャープな現代デザインの様に思えてきます。

そして、やっぱり楽しいなと。すごく大変だけど、すごく楽しい。毎回、何かしら新しい発見がある。
登りのなかに魅力が詰まっている。昔から伝わってきてる伝統って、恵みですよね。例えば、「はい、今から1人で新しく窯を作りなさい」って言われても無理な話です。たくさんの数え切れない工夫と経験がないと、今の形はできなかった。だから今はその恵みを味わって、継続して、そして次に伝えていく。それができたら何より良いと思っています。

いつのまにか登り窯は、僕にとって無くてはならないもの、土台としてしっかり定着してしまった。始まりは、両親が焼いた器でご飯を食べた時からか、窯焚きの煙の匂いをかいだ時からか、ずっと昔に始まっていたんだと思います。今となっては、登りがなくなったら器を作る意味がなくなる、そう思ってしまうほど重要な存在になってしまいました。


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Posted by 川尻製陶所 at 18:27│Comments(0)登り窯
 
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